無限に広がる可能性
ゲームを進めていくと、「交配」が解放され、
より多くのドラゴンを育てられるようになります。
掛け合わせる親の種族や能力は
生まれてくる子供に引き継がれていくため、
強いドラゴンを生み出せることでしょう。
惑星ヴェネルーサ。
そこは時空の歪みの先にある世界。
降り注ぐ光の波動「スピリタス」は
人とドラゴンの心を繋ぎ止めていた。
時代は変わり、天の時代。
アイオーン財閥が考案した競技
「ドラゴンレース」に人々は
想いを馳せる。
すべては名誉のため、権力のため。
あるいは約束を果たすために…。
レッドブルがスポンサーをしている”エアレース”からです。テレビを見た時に、これをドラゴンでやったら面白そうだと思いました。FINALFANTASYⅠを開発していた頃から、ドラゴンにはかなり思い入れがあってドラゴンを中心に据えたゲームをいつか形にしてみたかったので“エアレース”がプロジェクトのトリガーになったかもしれませんね。
昔から『D&D』の設定資料やイラストが好きでした。カラードラゴンは悪で、金属系のドラゴンは善とか根本的な要素は『D&D』から刷り込まれていますね。ドラゴンを一番かっこよくセクシーに見せられるとしたら、飛翔シーンではないかなと確信していました。
ドラゴン同士だとブレスによる攻防の飛行バトルがふっと浮かびますが自分としては、空中戦の命の削り合いではなく、レースみたいに競い合う方が崇高さが出るなと。魂と魂のぶつかり合いであるし、それはそれでバトルなんじゃないかなと考えました。
そこから点と点が繋がるように構想を膨らませていったら、自然とエレガントなドラゴンレースゲームに突き進んでいました。
ドラゴンは実際には存在してないけれど、D&Dの設定資料集を読んでいる時はいつも頭の中には、生きているドラゴンが存在していましたね。ドラゴンを主役に据えた作品をゲームできちんと表現してみたいという想いは自分の幼少期からあった野望であり
表現化してみたいことの一つでした。
ドラゴンの美しさや生命力を表現しようとした時
なんでドラゴンの飛翔シーンに心惹かれるのか考え直しました。ずばり――”骨格”ですね。
ただ単にそのドラゴンが飛んでるのを表現するんじゃなくて種族ごとの特性に合致した骨格を描写したいんです。骨格がしっかりすると、筋肉の付き方はどうあるべきかとなり全体的なシルエットが確立していきます。
また、ドラゴンがなぜブレスを吐くのかも重視していて喉の奥にあるブレス溜まりの粘液と気化したガスが混じり合いドラゴンブレスとして口から放出されるイメージがありました。
もし、ドラゴンの喉以外の管があり、それが気化ガスの排出弁と繋がっていて戦闘機のようなジェット噴出口の役割をしたら面白いかなと。ブレスだまりの粘液やガスがジェット燃料になるという着想ですね。つまり、JET DRAGONに出てくるドラゴンはよくあるドラゴンとは一線を画した、戦闘機のように音速を越える"ジェットドラゴン"となっています。
スマートフォンゲームには元々興味があって、簡単なゲームとか作りたかったんです。スマートフォンは遊びの多様性としてツールの一つになってるので
生活に根付いた手元での遊びの提案はしてみたいなと。他にもUnityの開発ノウハウを蓄積する狙いがありました。
定番の流れですね(笑)
今回のゲームはドラゴンレースっていっても普通のリアルタイムレースとは違って、移動の操作はなく、レースゲームでいうところのドリフト・ニトロを使うタイミングでボタンを使うだけの遊びになっています。
「レースゲームが苦手だな」
「レースには興味あるんだけどな」
という人にはぜひプレイしてもらいたいですね。
あと、基本的にこのゲームはマネジメントするゲームなんです。画面の見た目とは違って、ジャンルは
シミュレーションゲームなんですよ(笑)
一言で言うならば、
『ドラゴン育成レースシミュレーションゲーム』
になるのかな…。
マネジメントがテーマで
ドラゴンレースに勝つために
ドラゴンとライダーをどう育成するか?
ドラゴンとライダーを組み合わせて
どういう戦略でレースに挑むか?
プレイヤーは思考する必要があります。
ドラゴンとかライダーが拠点としている“タワーシップ”があります。資金調達や育成アップのために施設全体の運営をしないといけない。
基本的に全てにおいてマネジメントなんですよね。
それだけ聞くと、「面倒そうだな」「難しいのかな」と引いちゃう人がいるかもしれませんね。
しかし、本作はプレイしているうちに自分ができることが増えていって「自分はこんなにもたくさんマネージメントができているんだ」という自身の成長や達成感を味わっていただける作りになっています。ニッチなゲームではありますが、興味ある方は遊んでみてください。
ゲームシステムの設計とレースの計算処理全般、
ドラゴンとライダーの成長処理、シナリオの監修など
サブディレクター業の作業範囲が幅広いためもはや覚えていないところもあります。
短いゲームプレイにおいては、プレイヤーの簡単な操作介入という形でドラゴンの個性を生かしたレースメイクを行い、良い成績を収める点を楽しんでいただけると思います。
一方、長い目で見たゲームプレイでは、何世代もの交配を重ねることで強いドラゴンを作り出す面白さと、自身のレース操作に向いたドラゴンを作り出し、自分好みに育成していく面白さ、そのバランスとジレンマを楽しんでいただけるのではと考えております。
ゲーム部分はフライトシミュレーターと競走馬育成系のゲームを。
世界観は基本的な設定が石井より提案されていたのでアン・マキャフリィ女史の「パーンの竜騎士」シリーズを参考にしました。
そうですね…。
RPG的な成長テンポと、それに応じたレース操作時のライトアクション、そしてその成長実感を両立させたうえで、能力差による"壊れたレース"を作らないようにすることが大変でした。
ただ難しい分、個人的に作っていて作りがいのあった点でもあります。
「JET DRAGON」は無事リリースされましたが、リリース後、シナリオ追加を含めて少なくとも2回、大型アップデートという名の変身を予定しております。
引き続きお付き合いいただけますと幸いです。
テクニカルディレクターとして、プログラム全般の設計に関わりました。
ドラゴンならではのレース展開です。
iOS・AndroidOSの開発環境です。
動作を保証しなければならない端末が多いです。また、端末毎に性能差があり、画面比率も異なります。
どの端末でも快適に動くようにしなければいけません。汎用OSの上で動くアプリケーションなのでCPUやメモリもフルに使えないことがあります。
ゲームデザインについては、ドラゴンレースはスタミナマネージメントでタッチのみ、育成は複雑すぎず、難しくしないという方針はありましたが、育成とレースの遊びのバランスをどうとるかで、かなりの試行錯誤が行われ、まとまるまでに最も時間を費やし、苦労した部分かと思います。
技術面ではUnityを使用していたのでそこまでの苦労はなかったのですが、端末によってはロード時間が長い・発熱する・ゲームがカクつくといった問題は出ました。コンシューマではあまりないことで、解決にそれなりに時間がかかりました。
レースに出走するドラゴンをもっと増やしたかったです。
それこそ最大で20体ぐらいは出走するようなデザインになれば良かったなと感じています。
ドラゴンレースをぜひ楽しんでください!
デザイナーが関わる部分は実データを作るかどうかの差はあるものの、外部の会社様とのやり取りを含め、ほぼ全てに関わる事になりました。
当然、自分だけで全てということではないですが、開発初期はアートスタイルの策定、モデルや簡単なエフェクト等の試作を行い、本制作時はクオリティコントロールに加えてアート関連で手を動かすことが多く、リリース前は静止画、動画双方のプロモーション用素材を作っていました。
ビジュアル面でのポイントと言うと、フォトリアルでもカートゥーンでもない、自然かどうかという意味でのリアリティを追求したアートスタイルとそれに付随する粗密のバランス…格好つけ過ぎですね。自分で言っておいて具合悪くなりそうです。
画面全体を見た時の情報量の粗密、空間表現のための粗密、そして、グラフィックを拡大した際にディテールが描かれていることに気付くという意味での粗密、それらの点においては開発初期から意識していました。
それぞれのデザインの良し悪しは…好みの分かれるところなので。私自身は品良くまとめられたのではないかと感じています。
開発中の最低保証端末のスペックがかなり低かったためカットしなければならない表現も少なからずありました。これについては擬似的にでも違和感なく実装するためにはどうすれば良いのか?とデザイナーだけでなく、開発メンバー各々が日々何かしらで頭を悩ませていました。
また、今回用いた開発エンジンは社内での知見が乏しく、ほとんど0からのスタートだったのも悩みのタネでした。
理想を言えば、同じ種類のドラゴンの中でも数パターンのモデルを用意したかったのですが、そこまでの余力がなかったのが実情です。
アップデートが行われる際にあるいは?と言うと自分の首を締めることになるので、あとは遊んでくれた方の反響次第…ということにさせてください。
ジャンルがシミュレーションということでなかなか手を出しづらいかもしれませんが、はまる方はとことんはまる代物ですのでせめてドラゴンのヒナだけでも…いえ、できることなら全種類見ていってください。
それからゲーム上では極小サイズのライダーのヘルメットの構造など造り手が世界観を意識する上で丁寧に描かれた設定画があります。
そういった秘蔵のアートやモデルに焦点を当て、公開する場が持てるだけの需要を得るために、今後も試行錯誤しながらアップデートしていきたいと考えています。
プロジェクトの開始当初は「プランナだけで動作物を作成する」という試みでスタートしたため、初期は自らUnityでプログラミングして動作物を作成していました。本制作ではその流れを受けて、担当は多岐にわたり、アウトゲームゲームサイクル全般・イベント関連・レースコース設計・UIなど、ゲームサイクルを中心とした仕組み全般をまかされています。
いくつかポイントはあると思いますが、私個人としては、ドラゴンレースのチャンピオンを目指してチームを強くしていく過程がプレイヤーの創意工夫によって変化するところ、言い換えればいくつもクリアまでのルートが存在しているところがポイントでしょうか。自分なりのチーム作りを試して楽しんでいただけたら嬉しいです。
ゲームに限らず、今までに自分が心揺さぶられた経験を実機に反映させることを心がけています。それは、プレイヤーの皆さんに共感していただくことにつながります。日々の生活の体験を大切に、ゲームに落とし込むことを意識しています。
やはり、「オリジナルタイトル」というハードルでしょうか。新規タイトルの常ではあるのですが、全てにおいて1から作るので「何が正解か」に答えはなく、自分たちで正解を切り開いていく必要があります。
完成形をスタッフ全員がイメージできるようになるまでは、それぞれの理想と現実との狭間で前進するのに大変な労力が必要となりますね。何十年前から考えると、一つのタイトルに関わるスタッフの数が増加傾向にあるので、その意思疎通だけでもかなりのハードルだと実感しています。
その分、タイトルを完成させられれば感慨はひとしお、もっと次のタイトルを作りたい!となるんですが(笑)
JET DRAGONはコンシューマ的な構造でゲームが作られているため、一気に駆け抜けて遊ぶことができる設計になっています。
タイトルの評価を見ると、ありがたいことに満足していただいているユーザーの方が多いと思う反面、Apple Arcadeで発表されるタイトルとしては、もう少し気軽に、かつ、長く遊んでいただけるゲームにしても良かったのかな、というのはあります。
そういう意味では、デイリーミッションや、マルチプレイといった、終わりがなく長く遊べる要素がもっと必要だったかなと…。企画時点で想定していただけに、実装までこぎつけられなかったのが残念ですね。
JET DRAGONは続けて遊んでいただいても楽しいのですが、一度クリアしたうえで再度「はじめから」で遊んでいただけると、さらに楽しめます。
私もデバッグで何度もクリアまでプレイしたのですが、その度に発見があって、今回はこっちから先に強くしていこうとか、スタミナを考えてうまくスケジュールを組んで…など、前回の経験を踏まえてプレイすることで、自分がチーム育成やマネジメントが上手くなっていくことの実感ができる作りになっているので、より楽しめるかと思います。
身近な方と「最短何シーズンでグランプリの覇者になれるか勝負だ!」とか、競っていただいても楽しいはずです。
ぜひ「一度クリアしたよ!」という方も、もう一度遊び直して楽しんでいただけたらうれしいです。
この世界ではレースの強さがすべて。
自慢のライダーとドラゴンとともに
ドラゴンレースの頂点を目指しましょう。
チームが最大限の力を発揮できるかは
オーナーであるあなたの腕次第。
頼りにすれば、きっと応えてくれるでしょう。
ゲームを進めていくと、「交配」が解放され、
より多くのドラゴンを育てられるようになります。
掛け合わせる親の種族や能力は
生まれてくる子供に引き継がれていくため、
強いドラゴンを生み出せることでしょう。